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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 8/8

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 8/8円環の夜明け 最後にーここまでお読み頂きありがとうございました。ーー何なんだ、これは。もし、あなたの胸に、今このような不思議な残響が在りましたら、それは自然なことであり、むしろ本質を得た反応なのかも知れません。と言うのも、MORNINGSTARの核は、形なく、如何様にも変容し、掴もうとすれば掴めない、それは雲の如き概念であり、その作や律もまた、既知の枠に容易に当て嵌められないもの。言葉にし難いもどかしさを感じられるのは、掴めなくとも「在る」その本質を実感されている証とも言え、そこに大切な「何か」を感じて頂けたなら幸いです。クロスロード展のお申し出の際、岡本氏に頂いた言葉。「MORNINGSTARの概念は、そもそも誰にでも伝わるものではない。しかし、それを薄めて伝える必要もない。伝わる人には、必ず伝わる。その伝わるべき人に、伝わって欲しい。どれだけ長文になっても、何を書いても構わない。ただ書きたいことを、全て書いて欲しい。」それがどれほどの意であるか、深く理解しているつもりです。その一蓮托生とも言える氏の魂を胸に、あるがままを記しました。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。人にはどの様に生きる自由もありますが、何かに振り切った生き方は、時に常識を越え、想像を超える展開や「何か」を導き出すことがあります。科学も断定ではなく暫定の連続であり、現代の理論を超越する事象や盲点は無数に在るのではないでしょうか。だから世界は面白く、人はそんな無限に広がる未知の世界を、それぞれの道に生き、その景色や発見を「全」で共有し、その認識や自由の領域を拡げる為に、「個」として存在しているのかも知れません。まるで80億の細胞を持つ、一つの生命体のように。そう考えた時、MORNINGSTARという物語は、個々の内に改めて「生」や「自己」を問い、「全」にとっての可能性を開く、存在意義を孕むものとなるのではないかと。そして、最初にお伝えしましたように、自分の人生の相棒としたい物は、そんな道に生きた者の、生きた証でもありました。それは言葉や技術だけではなく、在り方と生き方から生まれた、魂の純粋な形と言える物。それは人の魂を揺さぶり、受け継がれ、やがて物は消えても、その物語は永遠となる。この一瞬の命を、永遠の光に変える。後に生まれる石ころ達に、魂一つで、星になれるという可能性を。それがいつしか大星座となり、時を超え、円環の夜明けへと繋ぐことが出来たなら。それが零地点より変わらぬ、我が生涯の本懐です。因果の観測者と表現者。その両極から浮き彫った、真実の物語。やらせ無用、監督は天。映画より映画のそれは、この月蝕が、一つの大きなマイルストーンとなりました。しかし、これは一側面であり、物語はまだ終わっていません。ここからは、あなたもまた、因果の観測者の観測者として、共に見守って頂けたなら、心より嬉しく思います。そして今回の月×星の共作も、同じ星を見据える方々の内なる暁光となれば、我々は本望です。見えるものしか見えなくなりつつある世界に、純潔のロマンを。我々が創った「黒い暗号」を解読するのは、あなたです。夜が明ける。世が明ける。————————————BLACK SIGN × MORNINGSTAR二点のジョイントワーク、「月蝕」と「因果」に付きましては、オーダーの正式窓口はBLACK SIGNとなります。どうぞお問い合わせください。BLACK SIGN@okamoto_takanori@black_sign@blacksign_mainlodgeMORNINGSTAR@hiroshi.y_46el@morningstar_core

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 7/8 其の二

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 7/8黒い暗号其の二其の二MORNINGSTARのハイエンドモデル。ロングウォレット。上に7枚、下に6枚、カードスロットを持つ。それが、岡本氏が選んだ二作目。本作は、ありのままのMORNINGSTARを全面に出したい。この革の輝きと、繊細なステッチ。BLACK SIGNとしては、それ以外何も要らない。革も糸も全て「黒」のみ。そんな氏の言葉から生まれた作。————————————これまで全ての財布に対し、バスケット刻印を施してきたMORNINGSTAR。氏の想いへの感謝と敬意に、何も無い「無」の外装を、此処に解禁。————————————“7” それは完全。“6” それは不完全。明けの明星、それは天と地を繋ぐ者。黒、それは始まりであり終わり、全てを統べる色。銘は「因果」我々が創った「黒い暗号」を解読するのは、あなたです。BLACK SIGN@okamoto_takanori@black_sign@blacksign_mainlodgeMORNINGSTAR@hiroshi.y_46el@morningstar_core

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 7/8 其の一

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 7/8黒い暗号其の一この度のクロスロード展に際し、BLACK SIGNより依頼をお受けしたのは、二作の「財布」BLACK SIGN × MORNINGSTARそこに紡がれた「星の暗喩」と、我々が創った「黒い暗号」を解読するのは、あなたです。————————————其の一MORNINGSTARの初作となった財布。トラッカーズウォレット。それは、14歳の石ころが初めて手にした始まりの革財布だった。それが、岡本氏が選んだ一作目。コインケースをファスナーではなく、MORNINGSTARの別作のフラップ機構を移植することはできないかと。蓋を開けた時、また蓋があるという二重の驚き。その奧には、語らずして語るものが、そこに生まれる。そしてBLACK SIGNらしく、革も糸も全て「黒」のみ。そんな氏の発想から生まれた作。————————————その外装に目を向け、暫く眺めてみると。その景色に見えてくる、僅か数ミリの、小さな違和感。それもまた、MORNINGSTARが月に贈った「星の暗喩」見える者にだけ見える、軌道の交わり。————————————訪れた、漆黒の夜。見上げれば、二つの星がある。大きな月 と 小さな星内を開くと、そこに見える、BLACK SIGN と MORNINGSTAR二つの軌道が、天地を超えて交差した軌跡。それは然るべくして交わった、必然の因果。銘は「月蝕」それは「現象」という、純然たる物語。見える物しか見えなくなりつつある世界に、純潔のロマンを。BLACK SIGN@okamoto_takanori@black_sign@blacksign_mainlodgeMORNINGSTAR@hiroshi.y_46el@morningstar_core

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 6/8

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 6/8星の暗喩岡本氏がMORNINGSTARの作に触れた時、直感を重んじる氏の琴線に先ず触れたのは、「革」と「糸」、その表情だった。デザインは無骨な米国の様相を感じさせながら、コードバンを想起させるような滑らかな色艶と、太過ぎず細過ぎず、引き締まったステッチの表情。無骨過ぎず、繊細過ぎない、この美しいバランスの妙。この奧に、BLACK SIGNと通ずる「何か」を感じる。事前に詳述したわけでもなく、それを捉える氏の心眼。そこに秘めたる「星の暗喩」を語った。———————————— MORNINGSTARの革の輝き。それは丁寧に丘染めを施した、所謂「茶芯」となる革。オイルを含ませ、馴染ませ、その表皮「銀面」を、一つ一つに力を込めて手磨きを施す。それにより野性味のあった銀面は、滑るように心地よい上品な手触りと、星の如く反射し、光沢を放つ。その力強い輝きの陰に、時折り覗く傷や皺は、生まれながらの貴族のものではなく、かつて有象無象から生え抜いた「過去」を匂わせる。MORNINGSTARの革は「牛」。それは革の世界で、極々ありふれた存在。無骨で、分厚く、過去の傷もあれば、生きた数だけ皺もある。それは、有象無象の野辺の石ころの如く。何処に「生」を受けようと、その「魂」に生まれも身分も関係ない。そこに掲げた絶対の美学は、甘辛酸苦、渋を越え淡々と磨かれ、深々と深まり、やがて時は満ち、内なる輝きは特異点を迎え、混沌を突き抜け、比類なき異彩が、世界へと解き放たれる。燦然と輝く「星」の如く。将に将たる「星」の如く。それを縫い合わせる「糸」。水は低きに流れ、人は易きに流れるように、糸もまた「撚り」が緩み、解けていく。糸、それは繊維の束を一本にねじり合わせる、即ち「撚る」ことで単一の繊維よりもその耐久性を獲得し、増していく。そんな糸の多くは、仕様上、手縫いで縫い進めるに連れ、締まっていた撚りが解けてしまう。一目一目の表情は、不揃いに緩む。それは、言われなければ気付かないような、僅かな差異。そのまま進めるのも悪くない。ただ、それでも一目一目、淡々と立ち止まる。縫い込む手前で均一に引き絞り、力強く締まったその密度は、血が通う筋繊維のように、生気を帯び、人格を帯び、比類なき品格を放つ。燦然と輝く「星」の如く。将に将たる「星」の如く。夜が明ける。世が明ける。

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 5/8 (参)

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 5/8月蝕と因果の軌道(参)「MORNINGSTARとは何か。それをどんな切り口から語っても、まず誰もが誤解から入ることになる。MORNINGSTARと向き合うということは、自分を問われるということ。」そして、MORNINGSTARの哲学は、たった四文字で表す事が出来ると。「無為自然。それは哲学を志す者なら誰もが知る王道の哲学。その言葉を知っている者は幾らでもいる。しかし、本当に無為自然に生きた者を、僕は知らない。無為自然という言葉すら知らずに。」ただ美学を交え、天地を論じ、つくりたいものを、つくりたいものに、つくるだけ。革を語るのではなく、革を通して語る。物の事を語るのではなく、物事の、万物の理を。日々紡がれゆくそんな物語は、芸術、料理、武道、科学、哲学、宗教、アニミズム、あらゆる垣根を超えた探求者達を呼び、深く交わり、そして呼応し、それぞれの明日を、魂に生きる力を生む。魂を揺さぶるのは、魂だけ。ただそれだけが巡る、純粋な場。社会という枠から一見外れようと、「全て」は切っても切り離せず、人と人は然るべくして繋がり、その魂に沿った世界が、何を謀らずも蒸留されていく。一滴一滴、時と共に滴る純潔の世界は、語らずも真実を語り、問わずして問う。そこに、どれほどの「真価」が在ると。その内奥に、まだ見ぬ可能性を、自由を、力を、感じないか。魂一つで、どうとでも在れると。だとしたら、あなたは、どう在りたいか。ーーこの世界を。無為自然。それは、行わずして成すという自然律。ただ内なる高潔に在る時、刀を抜かずとも、斬らずとも、道の方から拓かれ、星はその理のままに輝き始める。それは、何も無い真空に遍満する、無形の元素が渦を巻き、やがて核融合を起こし、それは無限の力で燃え続け、その表層は大地と固まり、大気が生まれ、雨が降り、緑が、生命が誕生し、全てが循環する、46億年の軌跡の如く。いつしか蒼く染まり、全ての循環が自然と生まれていた状態は、零地点から体現に捧げ、全てを賭して内より発した「星」の概念そのものだった。それは、天と地の「星」の合一。燦然と輝く「星」の如く、将に将たる「星」の如く、天と地を、繋ぐ者。美しいとは、そういう事だと。ーーそれは命の道標。 それからも、因果の歯車は回り、巡り、物語が紡がれる日々。「星」で在るなら、それは訪れるはず。静かに観測し続けてきた因果の背中が、ここに姿を表した。「こんな熱い男が居ると、伝えても良いですか。岡本氏に。」そして、訪れた「月蝕」の時。目の前に、「月」がある。何時この日が来ても良いように、ただ在り続け、研ぎ澄ましてきた「核」。次また会えるかは、分からない。月に借りる大きな胸に、石ころ如きが手加減は無粋。互いに魂一つで、美学を交え、天地を論じ、同じ星が見えるのか。ただ真っ直ぐ、丸腰で臨む。何を是とし美とするのか、何故に生きるのか。いつしか夜は深まり、日も跨ぎ、時も忘れて、灰となるまで。そして、月から零れ落ちた言葉。「心が洗われる。そんな生き方が在るのかと。大切なことは、熱いだけではなく、巧く作られただけではなく、その奥に“Intelligence”が在るかどうか。MORNINGSTARには類を見ないそれが在り、それが形となっている。僕はそんな物を持ちたい。」表層の形や数字ではなく、見据える先は「魂」一つ。確かめたかった月の「核」は、将に将たるそれだった。それから何度も夜を越えては、灰になるまで語らい、やがて氏の人生のマイルストーンとする作を託され、形にすることとなった。それは、零地点から独り定点観測し続けた、因果の観測者による、因果の観測記。それは、血が通う孤高の星々の、揺るがざる軌道が描き出した、現象という、純然たる物語。ーーーーーーBLACK SIGN × MORNINGSTAR  クロスロード展ーーーーーーBLACK SIGN@okamoto_takanori@black_sign@blacksign_mainlodgeMORNINGSTAR@hiroshi.y_46el@morningstar_coreーーーーーー見えるものしか見えなくなりつつある世界に、純潔のロマンを。我々が創った「黒い暗号」を解読するのは、あなたです。夜が明ける。世が明ける。

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 5/8 (弐)

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 5/8月蝕と因果の軌道(弐)何者でもない野辺の石ころが、ある時、命が一瞬の幻であることを知る。それを永遠の光に変えるんだと、革に触れ、場を作り、自分の内に観た世界を体現しようとした。まだ全てが不完全ながら、美学を貫く覚悟と信念だけは絶対的。表現者とはそういう者だと。まだ無為自然という言葉も知らずに、ただ無為自然に生きようとした。美しいとはそういう事だと。人為の及ばない絶対領域。魂を揺さぶるロマンの真髄は、然るべくして紡がれる因果の流れの物語にあった。それは映画より映画。だから世界は面白いんだと。それは普遍であり、いずれ消えるこの一瞬の命を替えるに値する唯一の墓標。それは混沌の空に矢の如く放たれ、久遠の未来にまで燦然と輝く、星の道標となる。それは見える者にだけ見える星。聴こえる者にだけ聴こえる魂の叫び。そして物語は始まった。当てもなく、ただ心の向くまま道ゆく日々。その先々で、偶然隣に座った人々に「職」を尋ねられる。ただ美学に生きる野辺の石ころ。本物であれば、然るべくして天が与えるのが「職」ではないかと。そんな旨を伝えると、詳しく聞きたいと言う、もの好きな人々が現れる。MORNINGSTARそこは単なる売買の場ではなく、語らいの場。何を是とし美とするのか、ただ内なる哲学美学を交わすだけ。人と時と場合に合わせ、伝わりそうな表現で、伝わりそうなところまで。よく問われたのは、何故WEBを立ち上げないのか、宣伝をしないのか。「それは、まだ「核」を文章化できないからです。かと言って、それを伝える為に始めた物作りが、物だけWEBで売るのは本末転倒。それまでは、検索しても出てこない知る人ぞ知る現代の秘境で在り続けたいと。ではどうやって売るのか、それもよく聞かれることですが、これは単なる物作りの為の革ではなく、謂わば内なる「核」に生きる為に始めた物語です。御伽噺ではなく、そんな者が、実在した物語を遺したいと。この広い世界のどこかに、そんなものが存在して欲しいと、かつての自分が思ったように、その物語はきっと、後に生まれる石ころ達の魂を貫く、希望の光となるはず。売れるかどうか、何を謀らずも、物だけでなく、者が伴っていれば、それは内奧から滲み、黙っていても、匂う者には匂う。本物の匂いが。そして求められる。また、人は本気で魂を揺さぶられた時、大事な誰かに自然と伝えてしまう。その熱い衝動も因果とするなら、本物であれば、大事な人から大事な人へ、その純粋な口伝という波紋は巡り巡る。それはいずれ、遥か「月」にも届くはず。当然、月が誰であるかも明かさずに。作為は無用、無粋も無用。ただ真っ直ぐ、ただ在るだけ。それでこそ観測できるというものでしょう。無から有は生まれるのか、石ころは星になれるのかを。そうであるなら、何を謀らずも、いずれ星と月の軌道が交わる時は訪れる。それは月蝕の如き、必然の因果。とも言えるのではないでしょうか。明星と輝くか、流星と散るか。本物であれば天が選ぶ。自分の人生の相棒としたい物は、どんな言葉やデザインよりも、そんな道に生きた者が、生きた証でした。それは、やり方ではなく、在り方からしか生まれない。だから、そう在り続ける。」そこで生まれる魂と魂の共鳴。それが「作」という形となり、互いの魂がそこに紡がれる。作為は作為を呼び、人は人に冷めていく。ロマンはロマンを呼び、人は人に熱くなれる。それは大事な人から大事な人へと口伝で伝わり、その純粋な波紋は、思わぬような物語を展開し続けた。そんな日々の中、訪ねてくれたとある哲学博士が、MORNINGSTARの表層を超え、その在り方に強い関心を示し、その根源に迫りたいと。その問答は柔らかくも、かつてなく鋭いメスのように、何故に、何故にと、淡々と的確に、偏見なく純粋に、まるで内側を解体するように、その核心に深く迫り続ける。徐々に水が水蒸気に変容するように、見える形から見えない形へ、形而下(けいじか)から形而上へと移ろう。確かめるように、幾つもの入口から登り、そして水蒸気が雨となって降るかのように、長い長い時間を経て立ち戻ると、内側は丁寧に縫合された。哲学者は一つの結論をくれた。

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 5/8 (壱)

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 5/8月蝕と因果の軌道(壱)見上げれば、月がある。そこから長らく眺望してきた天地に、何を見るのだろう。何を是とし、美とするのか。同じ星が見えるのか。紙面や人から見聞した表層ではなく、その内なる「核」を、いつか直接確かめたい。どうすれば、会えるだろうか。そんな「作為」を練らずとも、「星」であるなら、いずれ交わる。作為を捨てた時、自分という「枠」は外れ、剥き出しの「核」に「世界」は融合し、因果の歯車は動き出す。何も無い真空に遍満する、無形の原子が渦を巻き、やがて核融合を起こし、その内なる光は、凄まじい引力を帯びながら燃え盛り、その表層は大地と固まり、大気が生まれ、雨が降り、緑が、生命が誕生し、全てが循環する、それが「星」。ただ無垢に、内なる「核」に自転し続け、時が満ち、「星」が蒼く染まったなら。その「公転軌道」は、然るべくして「月」と交わる。それは「月蝕」の如き、必然の「因果」。星に「謀」は要らない。いずれ来たるその時が、いつ来ても良いように、ただ内なる「核」を燃やし、形となるまで在り続けるだけ。燦然と輝く「星」の如く。将に将たる「星」の如く。

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 4/8 (後編)

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 4/8核(後編)あとは、その舞台を一つ決めるだけ。遡るように、引き出しの奥から引っ張り出した、ガラクタの詰まった箱を開けると、転がっていたのは、14歳の石ころが初めて手に入れた革財布。使い倒され、ひび割れたその「革」には、Harley-Davidsonという、鉄馬の刻印が鈍く色褪せている。そこには、かつての石ころが諦めた、世界が一つに凝縮されていた。拾い上げると、嗚咽のように熱く込み上げる記憶は、雄々しく鼓動し、色褪せてはいなかった。夢物語の舞台は決まった。革、かつて命だったそこに、魂を繋ぐ。この内なる「核」を「星」にする為に。無から有は生まれるのか。石ころは星になれるのか。無知で無学で無謀な石ころが、無垢のままに命を転がす。燦然と輝く「星」の如く。将に将たる「星」の如く。見えるものしか見えなくなりつつある世界に、純粋のロマンを。夜が明ける。世が明ける。ーーーーーー[ 革 ]革、それは生きた証。革、それは死した証。革、それは生と死の接合物。革、それは天と地を繋ぐ物。明けの明星、それは天と地を繋ぐ者。MORNINGSTARThe Earnest Leather Productsーー それは命の道標 ーー“ Earnest” それは、模造刀ではなく「真剣」である。

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 4/8 (前編)

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 4/8 核(前編)見上げれば、星がある。星は何故、美しいのだろう。ただ内なる「核」が熱く光る。その軌道に、一切の「作為」が無いからだ。あの時、内に見た一閃のように。火も、水も、大地も、大気も。緑も人も、石ころも星も。万物は、同じ「原子」の子。その全てが隔たりなく、縦に横に無尽に連なる因果の歯車を担い、密接に連動し、循環している。それが、森羅万象のフラクタル。見える物が見えなくなり、見えないものが見えてくる。それは、現象という純然たる物語。それが、この完全なる「世界」の理。世界は完全なのに、何故「自分」は不完全なのだろう。もしかすると、そこに「作為」が在るからではないか。だとしたら、その作為を手放した時、どうなるのだろう。その時、「自分」という枠は外れ、剥き出しの「魂」と「世界」は融和し、人は「星」になるのではないか。燦然と輝く「星」の如く。もしかすると、そんなところに、この完全なる世界と、不完全なる自分の、天と地の見えざる接合点が、「在る」のではないか。そんな境地から眺望する景色には、西や東、右や左、横軸の地平からは永遠に見えることのない、太平の世という万世普遍の願いも、遥か彼方に「見えてくる」のではないか。社会とは人、人とは魂。万物の根源が「内」に在るなら、その活路は、個々の内を照らす温かい光、魂の奧に問う「美」ではないか。肉体、環境、誰もが違う。それでも唯一、誰もが等しく持っている「魂」。それ一つで、世界はどうとでも在れるのかと、刮目するような物語ではないか。此処に丁度いい野辺の石ころが一つ、転がっている。知も能も財も、何も持たざる有象無象の石ころが、もし作為すら手放し、丸腰で命を転がしたなら。その先に、どんな物語が紡がれるのか。見てみたくないか。やらせ無用、監督は天。欺瞞の一切が介在しないその物語は、希望的観測ではなく、純然たる因果の観測記。もし、そんな作りものではない、純潔のロマンがあったなら。見てみたい。その時、内に光が差し、勇気も、希望も、力も、全てがそこから湧き上がるのではないか。自分が変われば、世界が変わると。刮目した心眼は、形だけ繕った作りものを離れ、内なる美を伴ったものへと、求めるものは自然と移ろう。美しい物が、美しい者を育み、美しい道から、また美しいものが生まれる。滞っていた富は、美しいものに解け、徐々にその本質を取り戻し、世界を美しく染めながら再分配は拡がり、循環し、円環の美をもたらす。美が変わる時、時代も変わる。そんな円環が、「愛」であり、「和」ではないか。そんな自浄作用が、内なる底力が、美には、愛には、和には、人には「在る」ことを、信じたい。いつだったか、 陽の光を初めて虫眼鏡で照射した時、いつも何気なく浴びていたそれは、黒い紙に煙を上げながら一点に貫き、小さな風穴を開けた。いずれ消える一瞬の命。石ころの微々たるそれも、その全てを一点に捧げたなら。それは矢の如く、内なる混沌の天幕を貫き、風穴を開けるのではないか。そこから漏れる一筋の光。明けの明星。それは、後も生まれ続ける同じ石ころ達が、彷徨うことのない命の道標。星に迷わず、闇に呑まれず、内なるロマンに気高く「在れ」と。あらゆる物はいずれ消える。しかし、物語は消えない。一瞬の命を、永遠の光に変える。久遠の未来にまで燦然と輝く、星の物語に。それが、我が生涯を換えるに値する、唯一の墓標。明星と輝くか、流星と散るか。本物であれば天が選ぶ。「星」とは、そう言う者だと。それが、見える者にだけ見える星、MORNINGSTARの「核」。

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 3/8

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 3/8特異点何故に生まれ、何故に生きるのか。そんなこと考える必要もないかのように、「生」が当たり前となった時代。物も溢れ、幸せがもたらされたはずなのに、何か大切なことを、忘れてしまっているような。そんな疑念が湧いてくるのは、何故だろう。当たり前となった有り難いはずの「生」に、彷徨っているのは、何故だろう。ー 特異点 ー いつからか、人並みに長いものに巻かれ、人並みに作為を持ち、それが人の世だと、人並みに諦め、人並みを受け入れていた、何処にでも転がっている野辺の石ころ。そんな石ころを、内側から覆したのはーー「死生観の一変」それは何の因果か訪れてしまった。肉体と精神の狭間で過ごすことになった、あの時。そこで、自分は世界を何も知らないことを知る。たとえ現存する全ての知識を持ったとしても、世界を知らないということを。人は「幸せ」になる為に生まれたそうな。だとすれば、人並みの幸せとは何だろう。それは三大欲をそれなりに満たす事を前提とするなら。不本意に、突然に、無期限に、そのどれも満たせない「肉体」となったなら。その時、人は何の為に、生まれた事になるのだろう。そんな答え、人並みに甘んじていた野辺の石ころが、持ち合わせているはずもなく。その時、肉体は魂の牢獄へと一変した。受け入れ難い現実。この肉体が「自分」なのか?何処に自分が在るのだろう。制度の網をもすり抜け、誰の手も届かない、かつて感じたことのない孤独は、何も無い灰色の世界で、自分とは、肉体とは、魂とは、生とは、死とは、世界とは、あらゆることを問うてくる。そこで唯一、何にも縛られなかったもの、それは意識、言い換えれば本心、「魂」だった。ただそれだけが真に自由で、それは次第に拡張し、いつしか肉体と魂を分離する視点を与え、細り続ける飢餓状態の日々は、目を背け、蓋をして来た「死」と、彷徨い続けた「生」を向き合わせ、やがて全てを受け入れた時、命の殻が割れ、闇と光が、内と外の繋がりの示唆をくれた。当たり前にあった命は、一瞬の幻であり、奇跡的な均衡で、全ては密接に繋がり、連動している。世界に「枠」を作っていたのは、 「自分」だった。ーーーーーー生と死、それは二つで一つの「理」。「肉体」という、美味そうな人参を追いかけ、目に見えるそれを貪ってはただ繰り返すだけの「荒馬」に、ただ引き摺られるように隷属してきた「魂」。どんな人参を何本食べたか。どんな寝床で、どれだけ甘い水を啜ったか。そんな走馬灯に、何の意味も無かった。誰の為にも、何の為にもならず、ただ命を垂れ流してきた、途轍もない空虚と虚無。こんな事の為に、生まれたわけじゃない。喉元過ぎれば一瞬の人生だった。このまま百年生きようが、千年生きようが、喉元過ぎればまた一瞬。そして、同じ事を思うだろう。こんな事をする為に、生まれたわけじゃないと。この一瞬の命を、永遠の光に変える。生死を超越した、魂の解放。生きたい、死にたいを超えた時、「在りたい」という一本の「道」が見えてくる。荒馬にただ引き摺られてきた魂が、その背に跨り、人馬一体となる。その時、人は初めて「自由」を得る。何にも揺るがず、ただ内なる高潔に馳せる自由を。将に将たる「星」の如く。

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 2/8

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 2/8序文MORNINGSTAR その革は、繊細で、艶やかで、しかし力強く、何処か無骨な、匂いがする。 生まれながらの貴族ではなく、有象無象を生え抜いた、物言わぬ将の、揺るぎなき「意志」のような。 甘いだけを美味としない、甘酸辛苦、渋を知る「者」の匂いが、立ち昇る。 それは、石ころも星になれると、その混沌の向こうに光があるのだと、背中で道なき道を示し、勇気を、希望を、力をくれる。かつて石ころだった星の、矢の如き、魂の叫び。 それは、石ころ達の内なる天幕を穿ち、風穴を開ける。そこから漏れる一筋の光。 明けの明星。 それは、四辺が黒く染まった盤上の一角に、久遠の未来にまで、燦然と輝く極星となる。 それは全ての石ころ達に捧ぐ、命の道標。その暁光はロマンであり、その物語は永遠である。 そんな散文のような、夢物語を書き綴る為ではなく、生きて示し遺す為に、捧げた野辺の石ころの命が一つ、人知れず、在ったとしたら。面白くないか。見たことのない「美学」を、見る覚悟は在るか。見えるものしか見えなくなりつつある世界に、純潔のロマンを。夜が明ける。世が明ける。

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  • "BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展" Episode 1/8

    いつも"BLACK SIGN Main Lodge"をご愛顧いただき誠にありがとうございます。Main Lodgeにて行ったクロスロード展で作品を提供いただいた、MORNINGSTAR山田氏「孤高の哲学者」による身の生き様を綴った物語を全8回に渡りご紹介させていただきます。魂の籠った長文になりますが、是非ご一読ください。Episode 1/8クロスロード展という交差天 BLACK SIGN × MORNINGSTARクロスロード展BLACK SIGN 岡本氏の発案により、 この度のクロスロード展を共にした、MORNINGSTARの山田と申します。 星空を見上げると、ひと際輝き目を奪う巨星。どんな世界にも、そんな大きく遥か遠い存在がいるかと思います。 そんな巨星達は、この世界に何を想い、何故に生きるのか。 それをこの目で観測するのは、MORNINGSTARに秘められた、変わらぬ本懐の一つでした。 そして、アメリカンヴィンテージを基軸に、衣服、革、モーターサイクルと連なりゆく旧き良き世界。そのどの視点から見渡しても、いつも当たり前のようにそこに在った、遠い「月」のような存在。 それが岡本氏に抱いていた印象でした。 誌面上で目にする氏の文は、あらゆる物への造詣の深さは当然ながら、その物の奥を語らんとしている。ただ大きなだけでは無い。そう感じさせてくれる数少ない巨星の一人でした。 MORNINGSTARの作風も同じく旧き良き米国文化圏を軸としながら、どこか侘び寂びが滲む、無骨かつ繊細な和魂洋才の革。 しかし、それは星の「表層」であり、その本質は内なる「核」に根差しています。 表層にも、中層にも、語り得ることは多く在りながら、今回は、まだ口伝以外で公にしたことのない「核」そのものに、静かに焦点を絞る試みです。 始まりは、何の知識も経験も無い野辺の石ころが、独学で、看板も掲げず、宣伝の類も、ネット販売も一度たりともすることなく、純粋な口伝の拡がりのみで、今に至ります。 その作為なき過程に、「星」という概念の「核」があり、いつか伝える為に始まった「道」が、MORNINGSTARという物語です。無常にも、あらゆる物はいずれ消える。しかし、物語は消えません。世界とは、社会とは、人とは、魂とは。死生観の一変から生じた、その哲学めいた仮説を、何も無い自分に出来得る極限の形で確かめるなら、必要だったのは、何も無いままに、本気で零地点から丸腰で命を転がす「覚悟」でした。何故に、何の為に。それは、この道に生きた先に、世界の自由性や無限性、そして因果のような様々な本質的な要素が、知識や常識というあらゆる先入観が取り除かれた純粋な形、事実として浮き彫られるのではないか。そう思ったからです。それらは憶測や議論では届かない景色。だからこそ、その純潔はロマンであり、作れない美であり、その真価は、後に生まれる石ころ達にとっても深い可能性を遺し得ると。そして、自分の人生の相棒としたい物は、そんな道に生きた者の、生きた証でもありました。それは言葉や技術だけではなく、在り方と生き方から生まれた、魂の純粋な形と言える物。それは人の魂を揺さぶり、受け継がれ、やがて物は消えても、その物語は永遠となる。 この一瞬の命を、永遠の光に変える。そんな想いが根底にあります。それは、理路整然と言語化できない気配や感覚も含む為、当時まだ二十代後半だった野辺の石ころの心境と熱量を通し、その起源と軌跡の概要を、物語的に表現し、想像を膨らませながら感じて頂いた方が伝わるかも知れないと。そしてまだ道半ばではありますが、このクロスロード展を一つの節目として、稚拙ながら此処に初めて記しました。その物語を辿っていくと、「因果」とは、「月蝕」とは、 様々飛び交う言葉の意味合い、MORNINGSTARの哲学美学、そして岡本氏とクロスロード展の意味合いが、徐々に見えてくるのではないかと。頭だけで理解しようとすると読み難いかも知れません。感性も同時に開いて、魂に直接伝われば幸いです。 ーーーーーーーー BLACK SIGN × MORNINGSTAR クロスロード展 ーーーーーーーー Episode 1/8 - クロスロード展という交差天 Episode 2/8 - 序文 Episode 3/8 - 特異点 Episode 4/8 - 核 Episode 5/8 - 月蝕と因果の軌道 Episode 6/8 - 星の暗喩 Episode 7/8 - 黒い暗号 Episode 8/8 - 円環の夜明け ーーーーーーーー 

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